生まれて初めての国宝展

創立120周年記念に、京都国立博物館のメンツにかけて気合いを入れまくった『国宝展』です。 特設の専用HPまである、力の入りようです(笑)

過去にも何度か『国宝展』と名のつくものが開催されていたようですが、私の記憶にはありません。 今回は可動な国宝の4分の1が集まるとか。

こんな時に京都に天災が来たら目も当てられません(^_^;) 『守り伝えるべき国の宝』を『国宝』というのですから。

でも、秋は台風の季節。 現に、台風21号の猛威が会期中にありました。

きっと毎日、京都国立博物館の関係者(特に学芸員)は、無事に会期が終えられるよう神仏に祈念されておられると思います。 会場にも、大仏様をはじめとして、たくさん神仏がおいでですしね(笑)

四期に分かれて展示替えがあるというのも、私は初めてみました。 二期と三期に見たいものが集中しているようなので、2回行くことに。

教科書でみたもののオンパレードです。 当たり前か(^_^;) 金印と、大徳寺曜変天目茶碗が主目的。

金印、小さーいっ(´⊙ω⊙`) もっと大きいものかと思ってました。 でもコレ、金の塊なんですものね。 国の威信を現す金印、、、 よくぞまぁ、1000年以上の時間を経て地上に再出し、鋳つぶされたりもせずに済んだものです。 平和が続いた江戸時代は、当たり前に庶民が学問も芸術も嗜んでいる文化レベルの高い時代とはいえです。 見つかったのが江戸時代でほんっとうに心底良かった!!(´∇`) 金印の印影は、レプリカなど比べ物にならない明確さなのだそうです。 文字の彫りのエッジが全く違うんだそうな。 さすがは国の面子をかける印だなぁ。2000年経ってもちゃんと使えるどころか、後の世では真似ができない程の技術なのかと、変なことに感心(笑)

今回、2つの天目茶碗をみています。 油滴天目と、大徳寺曜変天目。 油滴天目は所蔵館で見て、今回2回目ですが。 なるほど、碗の中に光を当てると青い煌めきが出るものだったのですね。 所蔵館の展示では、碗の中が見えなかったので知らなかった(⌒-⌒; ) 大徳寺曜変天目も大変美しいものでした。

個人的には、火炎土器と小刀・太閤左文字に、なんと美しいものかと感銘を受けました。 風神雷神図屏風も、あちこちに引用されてるがために、変に見慣れている絵で、全く今まで興味がなかったのですが。 意外と本物をみたら、お気に入りになりました(笑) 風神も雷神も、何やらとても楽しそうに見えたのが面白かった(笑) 源氏物語絵巻とか、絵巻物は草書体が読めないのが残念だ、、、(:3」z)

そして、神護寺の三像。 教科書で見慣れていた肖像画が、あんなに巨大とは思わず(⌒-⌒; ) 源頼朝さんや藤原光能さんはともあれ。 私は平重盛さんが感慨深かった。 この方が早世したことで、『平氏でなくては人ではない』とまで権勢を振るった平氏の世は終わってしまったのだよなぁと思うからです。 『武勇猛しと雖も、温厚篤実で人望厚い』2代目・重盛さんが生きていたら、平氏の政権は安定したはずなんです。 少なくても清盛さん亡き後、瞬く間に、一族郎党が安徳天皇と共に壇ノ浦に沈む。 そんな未来は避けられたでしょう。 この方が生きてさえいたら。 そう思うと、しみじみと見入ってしまいました。 ※私は平氏所縁のものではありません(笑) そんなこんな。 アレコレと取りあげればキリがない、流石な『国宝展』でした🌟