百物語

《百物語》とは、怪談の形式として有名だから、知らない人はいないと思います。 集まった人が、99本のロウソクを身近で見聞きした怖い話・不思議な話を話して行って、1話に付き一本吹き消し。 最後の100本目を吹き消したら怪異が起こる。

これは、ホラーの名手である小野不由美さんが書いた、百物語の本です。 大人気らしく、予約後3ヶ月も順番が回ってこなかった(⌒-⌒; ) 予約本が来ていますよと、図書館員に言われた時には、暫し思い出せなかったくらい時間がかかっています(笑)

そして、暑くなり始めのこの時期に手元に来た(笑) 少し早めの夏の風物詩って所でしょうか。

夏に怪談がつきものって、日本だけらしいのですが。 ついでに、お化けには足がないってのも日本だけらしい。 そういや、『祟る』お化けも、、、西洋では聞かないように思います。 お隣の中国・韓国はどうなんだろう??

ま。それはもとあれ。 この百物語。 1話1話は、1・2ページくらいのお話。 話の中味も、よく聞く学校の怪談や親族などの死去の折の怪異などですが、、、 よくもまぁ、、、1人で99も考えたものです(⌒-⌒; ) 彼女はホラーの名手だと、以前にも書いてますが。 本当に、こういう日本的な怪談を書かせたら、ピカイチの作家さんです。

あとがきでは稲川淳二さん(!)が、『日本の怪談とは刃物男に追いかけまわされるような《恐怖を感じた事件》ではなく、身近な《うっすらとした闇》でなくてはいけない。真夜中誰もいない森に佇み、徐々に周囲の闇が怖くなってくる。そういう種類の怖さです。』 『怪談とは、怖くて楽しいものでなくてはいけない』 『小野不由美さんという方は、きっとそういう闇をよくご存知なのだ。だから、小野さんの怪談にはロマンがあって、綺麗で懐かしい』 と書かれていました。(一部引用に要約あり)

日本の怪談って、そういうものだから《お盆》の時期の風物詩なのかもしれませんね。 真夏って、光が鮮烈になってる分、闇を作りますから。 ご先祖さんも帰ってきますしね。 あの世とこの世が近い分、似つかわしいのかもしれません。

まぁ、怖がりの方は夜中に読まないでください(⌒-⌒; ) 寝る時に『丑三つ時だなぁ』とか、思い出して何かと嫌な感じですから(笑) 《じわじわやってくる怪談の怖さ》を体感することになります(笑) ホラーの名手の百物語だと知ってて夜中に読んだ、浅はかな私のように、、、σ(^_^;)

この本には99しか話が載っていません。 100本目は、、、この本を読みきった、あなたの番ですから。