鉱物は楽しいのです

題名の通りの本ですが。 これは割と入門編な文庫です。 鑑定とか小難しい話ではなく、もっと素朴な『この石はね、こんな特色があって。名前はこんな由来があって』という中身の本です。

元々、この作者は『楽しい鉱物図鑑』という図鑑の著者でもあります。 この図鑑は2巻まで出てますが、とても美しい標本(著者の自前)を元に作られていて、簡単かつ最低限必要な情報を載せた良書です。 なんども版を重ねて出版され続けていることがその証。 鉱物関係の催しに行くと、結構な割合で何処かの店舗に『楽しい鉱物図鑑』が積んであるのを見かけるのも、あらゆるレベル・傾向の鉱物好きに広く支持されている証拠ですね。

ご自身でも『ホリミネラロジー』という、、、まぁ研究と鉱物販売を兼ねたお店もしておられる理学博士。

理学博士も取っておられたんだなぁと、この本の奥書で初めて知った(笑)

自前のコレクションで図鑑が発刊できちゃう人もあまりいませんが、この方のコレクションは更に『綺麗だなぁ』と思う良品揃い。 何よりも『自然への畏敬と愛情』がどの著書にも溢れている。 鉱物好きには、それがしみじみとよく分かるのです。

直接の面識はありませんが、『楽しい鉱物図鑑』を通じて、わたしにとっては『石の面白さを教えてもらった、大好きな近所のおじさん』的な存在です(笑) そして、それを1番の喜びと思っておられるのは著書のあちこちに書かれています。 この方の著書の中でも、この文庫は最初に読む本としてオススメですよ。