宝石と鉱石とスピリチュアル

宝石もしくは、鉱石と呼ばれるものを好きな方には3種類ほどあるようです。 ①綺麗な宝石(高価な宝飾品)で身を飾るのが好き ②スピリチュアルな効果や、ヒーリング効果を信じている ③地球の産物として、花や虫、動物と同じように石が好き

どのタイプの方にも、この本は良いと思います。 載っている石も間違いなく、その鉱石の美しいものを集めた事典になっています。 『宝石事典』となっていても、全く美しくないものを載せている事典も少なくない中、これは良い方だと思います。 3つのタイプのどの方にも、知りたいことが載っているから、かえってお互いの新たな視点や情報も適度に知ることが出来て、入門編としては、いい本だと思います。

ちなみに。私は③のタイプです。 ③の中にも、学術的な見解で石が好きな超理系タイプと、私のような子供の石拾いの延長タイプがありますが。

日本の世間一般的には『石が好き』というと、①のタイプが思い浮かぶのではないでしょうか。

鉱石収集って。 海外ではメジャーな趣味ですが、日本では、特に女性が趣味で収集していることは珍しい。 (一応、珍種である自覚はあります(笑)) 私は性別が女性なだけに、誤解の素になるため、必ず『子供の石拾いの延長』だと力説しておく必要があって、困ります。 『子供の石拾いの延長』と力説するのも、ミョウな話なんですけどね(^◇^;)

宝石には、宝飾品として利用されてきた文化誌というものが必ずあるので、一概に『宝飾品が好きだ。身を飾ることが好きだ』ということを否定はしませんが。 綺麗な物を身につけると、気分も高揚しますしね。 でも、ただ身を飾るだけではなく、もっと人間とその石の関わりを知って頂きたい気はします。 とはいえ、興味がないと中々敷居は高い。 取っ掛かりとして、この本は読みやすいのではないでしょうか。

私は、別に高価な宝石が好きなわけではなく。 綺麗な石、、、というと、かなりの確率で宝石になるので、いくつも持ってはいますが。 ルースのままです。標本だから(笑) そもそも指輪やネックレスにする予定なし(笑)

傷や亀裂が入っていても良いのです。 だって標本なんだもの。 目立つ傷がある分、安く手にはいりますが、その鉱石ならではの特色が顕著に出ている傷は、その鉱石の個性です。 そして。 宝石のように美しくはないけれど、形の面白い石も、面白い特性のある(ふわふわの綿毛のような鉱石とか)も持っている。

そして、1番ワタクシが困惑するのが②です。 天然のものだから、スピリチュアルやヒーリング効果を、生き物である人間が感じないとは言いませんが、、、

あんなに世に謳われる程、効果があるものですかね~と、ひねくれ者は物申す。

②が好きなのは、これまた、女性に顕著な傾向です。 概して、スピリチュアルやヒーリングを冠して売っている石は、美しくありません。 ラピスラズリはもっと美しい石だし。 ソーダライトだって、負けないくらいもっと美しい石があるのに!!と、その鉱石の良さを分かってもらえていないようで、物哀しくなります。

売り手の方にも、明らかに、その鉱石の中でも美しくないもの(良くない言い方をすると『クズ石』)を、何とかお金になるように売ってやろう根性が透けて見えるから大嫌い。

だから、今まで②にしか興味がなかった方に1番、この本を読んで頂きたいのです。 本当は、あなたの持っているその石は、もっともっと美しいものだし。 自然の中で結晶になる。 その不思議や、結晶そのものの美しさも見て欲しい。 色んな色を持ってるかもしれないし、面白い特性の持ち主かもしれないし。 きっと、もっとその石の本当の姿が見えるはずです。