幸せってこんな感じ

『おいり』と呼ばれる、香川県の丸亀地域でしか、制作・消費されてない祝い菓子です。

栞によると、その昔、丸亀藩のお姫様の婚礼を祝って製作・献上されたのが始まりで。 今でも花嫁さんが、婚礼菓子として振る舞うものなんだとか。

ネットで調べてみると、お雛様やお祝い事にも用意することがあるようです。 女性が主役のお祝いにふさわしい、可愛らしくて華やかなお菓子ですね。

このお菓子は、コロンとまぁるい、ふ焼きのあられ。 あられといっても、歯触りはとてもとても軽くて。 薄い皮の中は空洞だと思えるくらい。

美しい色とりどりのまぁるい粒は、口に入れるとほんのり甘く、瞬く間にふわりと消えてしまいます。 一瞬で消えてしまうけれど、製作にはとても手のかかるお菓子なんだそうです。

『幸せって、こんなに綺麗で儚くて、ほんのり甘いものなのかしら?』と、柄にもなく感傷的なことを考えてしまいました。

あまりに儚く淡い味わいのお菓子で、好みが分かれると思いますが、私は好きで何回か買っています。

『綺麗なおいりが用意されてたら、綺麗なお嫁さんがくる』と言われているのだとか。 作る方は、責任重大ですね(笑)