スミレマニア③

これは、正真正銘のスミレ。 植物分類学での名称が、スミレ属スミレ科スミレだから、本当に生粋の【スミレ】(笑) そんな訳で、スミレとしか呼びようがない為、意外と困るのです。 スミレにも色々種類がありますから(笑)

前の家で、玄関前にいつしか生えていたものを鉢植えにしてから10年くらいたったでしょうか。 この子達は、その最初のスミレの子供たちです。 引越しの時に、連れてこれるだけ連れてきました。 残して行くと、きっと、心ない人達に【雑草】として引っこ抜かれると思ったので。 案の定、久々に前を通りかかったら、残して行くしかなかったスミレは跡形も無くなっていました。 こんなに綺麗なのに!!

日本の何処にでも生えていますが、育てるとなると、、、山野草扱い。 意外と気難しくて大変なのが、スミレだと思います。 可憐な花姿に似ず、野生的な植物で。病害虫に強く、生命力もあり丈夫なくせに。 環境の何かが気に入らないと、あっという間に枯れてしまいます。 そして、クローン種を飛ばして好きな場所に移動している、、、

何の事は無い思いつきで、植物を育てたことのない私が『自宅前に生えてるから、私にも育てられるだろう』と安易に始めたら。 実は、最初からとてもハードルが高いものだった訳です(笑)

何処にでも生えてるから、わざわざ育てようと思わないためか、育て方の本も『趣味の山野草なんてマニアな本しかありませんでした。 そんな難解な本を読んで育てるほど玄人ではないので、ご機嫌を伺いながら手探りで育ててきた結果が以下です。

意外と根を深くはりますので、鉢の深さが必要です。 10cmは必須。15cm以上あれば、ひとまず合格。 水気が切れるのも、水捌けが良すぎるのも嫌います。 花が終わると、閉鎖花でクローン種を作ります。 弾ける時にその反動で遠くに種を飛ばすので、意外な場所にも生えてきます。 種をまくことで増やすことは可能です。 一株に一本、太い根があるので、移植の時はこれを出来るだけ残して移植すると根付く率が飛躍的に高くなります。

肥料は大好き。あげるだけ全部吸収します。 そして葉っぱも花もオバケサイズになります!(◎_◎;) 最大サイズが、花は直径五センチ程度、葉っぱは幅3センチ程度、高さは15cm位だと思われます。 その場合、スミレは全部丸ごと食べられる植物なんで、非常食として栽培してるんだと主張しましょう(笑) 花の水揚げが悪いので、摘んだ花は長持ちしません。 日向の方が大きく育ちますが、半日陰でも何とか育ちます。 半日陰の場合、花が小さくなります。 環境が気に入れば、春秋に花をつけます。 春以外に咲いた花の方が、何故か花色が濃いです。

前の家では厳寒期以外は1輪は咲いている状態でした。 12月でも咲いている、、、 それを見るたびに、ロシアのおとぎ話『森は生きている』を思い出しました。 ワガママ女王様に、真冬のロシアで鈴蘭をとって来い!と言われた話。 森で宴会中だった12ヶ月12人の神様に助けてもらって鈴蘭を貰って帰るのです(⌒-⌒; ) 誰か困ってるなら、この狂い咲きのスミレをあげるのになーって。 せっかく真冬に咲いた花ですもの。 何かの、誰かの役に立てて見たかったのです(笑) 今のところ、真冬にスミレを探してお困りの方を見かけたことはございませんね。 最近は、スミレの従姉妹・パンジーやビオラが真冬の定番栽培花になったせいでしょうか(笑)

今年もたくさんのスミレ達をみながら、来年に向けて花をどう育てるかを考えている最近です。