粉引の味わい

焼き物の1つに《粉引》というものがあります。 昔々、純白で透き通るような透明感もある磁器が開発されて無かった頃。 真っ白な器が欲しかったら、どうするか。 粘土の茶色い素地に、白いけど不透明な釉薬をかけるしか方法が無い。 そんな時代から焼かれている古い焼き物です。 独得のぽってりした温かみのある質感が好きで、つい手にとってしまう物の1つですが。

実は、粉引は手がかかる。

水が染み込む素地の焼きの甘さ・釉薬の荒さがあるのです。 それがそのまま、粉引の質感に直結してるので、改善は難しい。

そんなわけで。 カビが生えるとか、ダメにしてしまいやすい焼き物なんです、、、 ちまも幾つかダメにした記憶が、、、(⌒-⌒; )

今回買ったこの鉢。 直径が18cmくらい。縁が内側に少し丸くなっています。 煮物を盛るにも、果物を盛るにも、シチューだって映えそうだけどなぁと、ずーーーっと目をつけて悩んでおりました。

10%OFFセールになっていたので、とうとう買ってしまった、、、 それだけに、『今度こそは!』と、使う前に《目止め》と呼ばれる作業をしておくことにしました。

目に見えないけど水は入り込める釉薬の隙間を、お粥(糊)で塞ぐようなものだと思っていただくと近いかな?? 鉢を鍋に入れて、米のとぎ汁を注ぎ、極弱火で煮たてます。 これは土鍋にヒビが入った時も使えます。 それこそ本当に、土鍋でお粥を炊いたらいいんですもの!(笑)

朝顔の花みたいな形が気に入って、悩みに悩んで買った鉢です。 今度こそは、長く使うぞーー!\(^o^)/